namiguro’s diary

健康とお金を大切に

節約生活「貯金の失敗」

頂いた給与を使い果たしてしまっていた私は、自衛隊の定額積立貯金(自衛隊では定積(ていづみ)という)を利用しようと考えた。貯金の基本は「先取り」であり、収入-支出=貯金ではなく、収入-貯金=支出にすることで、確実に貯蓄できるようになる。そのために、貯蓄用として防衛省共済組合の口座を開設し、毎月の積立金を自動的に振り込んでいく。まだ貯金の意味もやり方も分からない若い子達のために、自衛隊に入隊すると必ず定積をすすめられる。これが最も確実で効率的な方法だということを、自衛隊が長年証明してきた。

この定積を使って一気に貯金を作りたいと考え、月々の積立金額を5万円、ボーナスからも夏冬それぞれ20万円ずつに設定した。これで1年間に100万円、何もしなくてもあっという間に貯金できる。簡単な話だ。そう考えていた。

これはもちろん、貯金初心者が陥りやすい失敗だ。結論から言えば、ただ積み立てただけでは全く貯金できない。

確かに、共済組合の中には貯まっていく。

そう、共済組合の中には、だ。

貯金は、使うお金と貯めるお金を、ただ単純に切り分けただけでは成立しない。

考えてみてほしい。今の今まで自分で貯金が出来なかった浪費体質の人間が、ある日を境に突然お金を使わなくなることができるのか。

今まで毎日ポテチを1袋食べてきたあなたが、今日からは半分を冷蔵庫に入れて残しておいて、明日のおやつの時間になってから食べる、という計画は、予想以上に難しい。おそらく我慢できずに冷蔵庫を開けてしまうか、別のポテチの袋に手を伸ばす。

貯金を作る上で重要なのは、まずは支出管理を徹底して行うことだ。これが出来なければ、右に流したものが左から返ってくるという、間抜けな結果を生んでしまうことになる。

勢いよく定積を始めてみると、当然だが、振り込まれる給与はその分少なくなる。しかしこれまでの浪費癖は簡単には変わらない。通帳に少なからず残っていたお金はすぐに底をつき、子供の頃から貯めてきた大事なお金を、いとも簡単に崩してしまっていた。